だからこそ、バラシヤ
建設業の歴史の中で、解体業はもっとも歴史の浅い業種になります。
これまでは、鳶職人や大工さんが建物を壊していました。
建設業の業種としても、解体の免許を持っている=とび・土工の免許を持っている、でした。
また、業界内で、最も地位が低かったのも解体業でした。
他の建設業者は、モノをつくる仕事です。
住宅であれば、そこで住まう方々の暮らしの土台となる家(空間)を創る。
それらの仕事をする職人さんは、自分の仕事にプライドを持っていました。
だからこそ、大工の棟梁は皆から尊敬されていました。機械化出来ない建築技術も磨いていたのです。
そんな方々から見た“解体屋”は「馬鹿でも出来る仕事」であり、モノづくりの仕事が出来ない人間が就く仕事として、低く見られていました。
それはごく最近まで続いていたことでした。
実際20年前は、指がない方々や、刑務所から出所してきて、仕事に就けない方の職場が解体現場であり、
そんな方々がアスベストを吸いながらゴミを拾う日々でした。
求められるのは「ちゃんとした」解体屋
そんな解体業も、平成28年の法改正により、解体業の単独業種として認められました。
これには、時代背景があります。⾧らく、現在進行形で日本経済の支えの一つである建設業ですが、特に高度経済成⾧期に建てられた大型建物や建築物の老朽化に加え、1980年代の郊外戸建てブームにより建てられた住宅の建て替え需要が伸びており、それに伴う解体のニーズは留まるところを知らない状態です。そのニーズに耐えうる解体施工品質を担保する為に、国は資格制度を整備するなど、その対応に追われております。
そんな中、解体の施工現場ではどのような変化があるのか。残念ながら、現場で働く職人たちには、世の中のニーズに応えるほど、意識の高まりが見えないのが現状です。
ヘルメットなどの安全具を着けない。きちんとした分別を行わない(そうは言っても、日本の建設リサイクル率は、世界トップレベル)、「まぁいいや」「ばれなきゃいいや」が横行しています。信じられないかもしれませんが、「職人が現場で立小便をしている」「解体現場から出てきた女性ものの下着を振り回して遊んでいる」といったクレームは、2022年に実際に耳にしたものです。
今こそ、世の中には「ちゃんとした」解体屋が求められていると、強く感じます。
新たな暮らしの始まりを創る
バラシヤは、解体業こそ、今の日本に必要な仕事だと考えています。
昔から建設業者は縁起を大事にしてきました。一本締めは9回(九)打って、最後に1回足すことで、九(苦)を丸にする、という意味がありました。
人々が暮らした住宅を、きちんと仕舞う(お終いにする)。そして、新たな暮らしの始まりを創る。これが解体業だと考えます。
解体業者が周辺住民の方々から沢山クレームをもらったら、きちんと仕舞えていると言えるでしょうか。そこに新たに建つ家にも、建つ前からケチをつけているようなものです。
だからこそ私たちは「ちゃんとした解体」を掲げております。
2018年に849万軒あった空き家は23年に1293万軒、33年に1955万軒になると見込まれます(野村総研調べ)。
安全管理・環境配慮・施工品質はもちろん、電話応対、お見積り依頼をいただいた際のお礼、ご面談時の言葉遣い、お見積提出の際のご説明、施工前の近隣挨拶、お客様対応品質の向上に努め、お施主さまや、お施主さまから引き渡しを受け、新たに新築をされる方の為にも、きちんと対応してまいります。
「だからこそ、バラシヤ」
皆様にそう言っていただけるよう、日々努力してまいります。